ロイ飯田の怠惰な考察

そのへんの野良おじさんの日記。音楽、自転車、町並み散策&路上観察、トマソン、歯医者看板、AMラジオ、お笑い&コメディ、ビア(特にエール、IPA)などを語ります。

タクシー運転手

1980年の光州事件を取材するドイツ人ジャーナリスト、ピーターの実話を基にした韓国映画錦糸町楽天地シネマにて。

  • もうひとりの主人公のタクシー運転手、マンソプ(ソン・ガンホ)が葛藤する場面など、表情豊かで良い。若い頃の蝮さんに似てる。
  • 映る物の時代考証の素晴らしさ。家電やカメラ、特に車。70年代製起亜、現代、トヨタ、よく集めた!
  • 兎に角光州事件の残酷さ。たかだか38年前、こんな事件が有ったのだ。当時に日本では、こんな事件が有った、くらいしか取り上げられなかった*1。当時リアルタイムで白竜の「光州City」が発禁だか放送禁止だかになったのは何故だろう、と気になっていたのだ。
  • 軍がアカ狩りと称して(プロとか付かない普通の)一般市民を殴ったり撃ったり、タクシーで軍のジープから逃げたり、酷くスリリングだが、感動するところも有り。
  • (かみさんの意見)予告でやっていた日本の医療映画は、説明だらけでダサい。この映画はセリフの説明に頼らず、映像で登場人物の気持ちを表現しているのがとても良い。無表情な若い兵士が、一瞬両親の呵責に苛まれる場面も、セリフも説明も無いのに、見ている者に伝わった。

内容の濃い映画。観て良かった。

*1:韓国でも当事者以外は、10年程経って、外国メディア経由で知らされたらしいので当然か