先日の「星影ちゃん」の公開録音でもジェーン・スーさんがプレゼンしていたが、天才サウンド・プロデューサー、リック・ルービン(Rick Rubin)の話。スーさんのプレゼンポイントは、
- Def Jamレーベルの創始者
- グル(導師)のような見てくれ←(補足)これでもまだ50歳!←(補足)ZZ TOP "La Futura"も手がけているが、メンバーとスタジオに居ると区別がつかなそう
- 彼女がカッコイイ
- プロデューサーとして、ヒップ・ホップから、大物ロックグループ、カントリー、ヘヴィ・メタルまで、幅広いジャンルの音楽に関わっている←(補足)そしてヒット・アルバムも多数
- 楽典や機材に全く詳しくなく、アドヴァイスの仕方が抽象的で大雑把 例:「もっと悪魔を!」など←(補足)でも的確(その例はこの後書きます)
- ごっちゃりした録音物を、シンプルに片付けるのがウマい。Kanye Westの新作も録るだけとって、ごっちゃごちゃだったのを5週間で見事にまとめたらしい
- (補足)The Rolling Stonesからの依頼を「もっと若いヤツとやりたい」と断ったが、Johnny Cashのプロデュースはしている
ここに、The Cultの最高傑作"Electric"(リック・ルービン・プロデュース)と、そのボツテイク"Peace"(ビフォア、スティーヴ・ブラウンの元でレコーディング)が入った"Electric Peace"という2枚組CDがある。曲目は何曲か違うのもあるが、ほぼ同じ。両方聴き比べてみると、素晴らしいリノベーション&片付けっぷりである。The Cultの持つ、ドロっとした気持ち悪い部分を無くさずに薄めている。
"Peace"には歌のハモリやギターのオブリが結構入っているが、"Electric"は最小限に押さえて、録音し直している。"Peace"も曲の良さは感じるけど、"Electric"のほうが聞き易いのに心に刺さる(フックがある)。